前略
今年もあと数日で終わりますね。
ご来店頂いたお客さま、この「前略 ミルヒトより」をお読み頂いている皆さま、本当にありがとうございました。
お店、眼鏡業界の集まり、勉強会にSNSと、どこもおろそかには決してできず、こちらの更新頻度が少なくなり申し訳ございません。
時折、お客さまから
「全部読んで今日ここに来ました！」
「眼鏡の奥深さが知れて一段と興味がわきました！」
「奥さんが書かれた内容共感できます。読んでて楽しいです！」
などなど
本当にありがたいお声を頂いて感謝しかございません。
更新頻度は少ないと思いますが当店共々、引き続き「前略 ミルヒトより」を宜しくお願い致します。
さて、今年の暮れの想いを書き始めたいと思います。
〝今年の〟と言いますか、ずっとある私の底の方の想い．．．
凝りもせず眼鏡の“見え方”に関してです。
10分程度の検査後、
「遠くがよく見えていないということなので、今のより近視度数を上げておきますね」
「近くがよく見えていないということなので、今のより老眼度数を上げておきました」
「違和感あります？しばらく使って頂くと慣れますから、使い続けて下さい」
眼鏡屋さんでのやりとりですが、私はとても違和感や虚しさを感じてしまいます。
あたかもルーティーンや決め事のような処方である言い回し、、、
ずっと訴え続けていますが、ヒトの眼の見え方の不満や不調の対処はそのような10分程度のシンプルな検査で済むことではありません。
・視環境や見るものまでの距離
・必要としている視力
・眼鏡レンズ独特の見え方、感じ方（歪みや圧迫感）
はお一人、お一人異なります。
お客様のそれらの情報や状況を術者が理解をして寄り添えるかが
「正しい見え方の眼鏡」
を完成させる上での鍵となります。
例えば二人でボートを漕ぐとき、相手の漕ぎ方を見て、こちらもそのリズムに合わせて漕ぐとボートはより早く、よりスムーズにより遠くへ進んでくれます。
またカラオケで二人で歌うとき、相手の声をしっかりと聴き、呼吸を合わせると歌声はより美しく聞こえ、ハッピーな気分にもなります。
既にお分かりかと思いますが眼鏡においても、お客様と術者が
「見え方は何で困っていて、それを解決するために何が処方として足りていないか」
という共通のゴールへと向かうことが理想的です。
そうした相互の想いや理解ができれば自ずと「ストレスのない良い見え方の眼鏡」が完成するのです。
当店はその眼鏡としての本質の部分を見誤らず「正しい眼鏡」を作成できたらと常々想っています。
先日、ご友人お二人でいらして頂いたお客様のそれに付随するエピソードです。
お二人とも眼鏡を掛けていらっしゃり、
お一人は「遠くの見え方で困っているけど度を上げると疲れてしまう」
もうひと方は「眼鏡はこんなもんで良いと思ってるけど一応、検査して下さい」
というスタンスでした。
困っている方から精査をさせて頂いた直後、その方がお連れ様へ伝えた感想です。
「すごい！今の眼鏡の見え方と全然違う。長かったけど、一つ一つの検査が進むにつれ、よくなっていくのが分かるんだわ。」
実際は仮枠で装用（見え方の）状態を確認する前のコメントでしたが、嬉しい検査直後の感想でした。
続いてお二人目の方が同様に検査後、お連れ様に伝えた言葉です。
「良い見え方だと思っていたけど、もっと上があるとは。こうやって実際やってもらうと実感がわく。」
仮枠検査など全ての工程を終え（お二人で2時間半ほど）お帰りになるお二人がそろって
「眼鏡がここまで技術を要する深いアイテムだとは思わなかった。この時間も楽しかったし、完成が待ち遠しいわ」
何事にも興味を持つ聡明なお二人の有難いお言葉でした。
本当に眼鏡屋冥利に尽きます。
これもお二人に当店の眼鏡への想いを理解して頂き、信頼関係を構築できた故の
「良い眼鏡」への導きだと思っています。
ここ15年くらい前からでしょうか。
眼鏡作製もどんどん効率化され、最近では「20分でできる」という広告も氾濫します、、、
眼鏡への考え方は各々が違うと重々承知。
しかし当店はこれからも
「正しい見方を促す道具としての眼鏡」「将来の目の健康を考えた眼鏡」
をブレずに提案し続けいきます。
あ、、、
「似合う眼鏡のご提案」「ファッション性の高いお洒落眼鏡」への想いも同様に持っているのですが、長くなり過ぎてしまいますのでこれはまた後日にします。
この一年はご新規のお客様はもちろん、ご紹介で来て頂いた方、県外のご遠方からのお客様と“広がり”を実感できる年となりました。
重ね重ね感謝致します。
来年も
「似合うお洒落フレーム選び→両眼視機能検査（米国式21項目検査）による眼の精査→丁寧なフィッティング（調整）や眼鏡の加工、作製」
この一連を時間をかけて進めていきます。
一昨年から導入している「ご予約優先制」は昨今の状況を鑑み、皆様が安心して当店をご利用頂けるよう継続させて頂きます。
ご理解とご協力宜しくお願い致します。
さて今年は好きなアーティストの一つでもあるユニコーン（奥田民生さん）のナンバーで締めたいと思います。
毎年この時期に聴きたくなる曲なんです。
宜しければ一緒に聴いて下さい♪
暮れの名曲、心に沁みますね．．．
この普遍的な付かず離れず感がたまりません。
皆さま、今年も本当にありがとうございました。
来年も同様に眼鏡をより広く、より深く追求し
皆さまのご希望に沿うより良い1本をご提案できるよう尽力してまいります。
それでは良いお年をお迎え下さい。
草々
店主 水谷
名古屋市千種区春岡通6-7
眼鏡店 ミルヒト
【年末年始の営業日のお知らせ】
12/29(木) 通常営業
12/30(金) ～ 1/2(月) お休み
1/3(火) 通常営業
1/4(水) 定休日
1/5(木)以降 通常営業
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