前略
当店で眼の検査を受けたことのある方は既にお分かり頂いているとは思いますが、かなり時間をかけて進めさせて頂いています。
しかし実際、上の写真のシーンのような時間は大きな眼の異常がない限りそこまで長くはありません。
ちなみにこの写真の検査は「本検査」と呼ばれます。
では当店の検査は一体どこが長いのでしょうか!?
検査のカテゴリーは大きく分けると3つ。
①予備検査
・
②本検査
・
③仮枠(装用)テスト
どのカテゴリーもそれぞれ大事なのですが、特に①の問診を含めた「予備検査」は特に大事ですのでじっくり時間をかけます。
当店を「初めまして」のお客様ですと、問診は
・現在の見え方の不満はもちろん、新しい眼鏡の見え方に期待すること
・今回の眼鏡はどんなシーンで主にご使用なられるのか
・過去にどんな見え方の眼鏡(コンタクトレンズ)をご使用になられてきたか
などなど隅々まで聞いていきます。
もちろん覚えている範囲で大丈夫ですけどね。
「問診」を終えた後は「予備検査」へと進みます。
ここではお客様が
・どんな眼の性質を持っているのか
・どのような見かたのクセがあるのか
・今お使いの眼鏡で(裸眼を含め)視力がどれくらいあるのか
などをチェックさせて頂いています。
専門的な話になってしまいますので手短かにお伝えしますと、目の位置(眼位)の確認や、寄り目の力、利き目のチェックもここに含まれます。
この「予備検査」は新たな眼鏡処方をする上でとても大事な検査になります。
私の中では「予備検査」>「本検査」
これくらいの位置づけと言っても過言でありません。
「最初が肝心」とはよく言ったもので、ここの見立てを誤ると、いざ完成した眼鏡が「期待した見え方」と大きくずれてしまうことも、、、
②の本検査も大事なのですが、②は主に①で得たデータの裏付け作業的な役割を果たしていると私は考えます。
これは20年前の眼鏡学校時代の先生からの受け売りなんですが、年々実感しております。②は数学で言う①を実証するための「証明」みたいなものですね。
事実「本検査」の最中
「あー良かった、①と②のつじつまが合う。このお客様の眼はこの方向で処方すれば大丈夫!」
と私は心の中でつぶやいております。
たまにお客様にその心の声が漏れることもありますが...(笑)
ただ
「①と②のつじつまが合わないぞ!?」
となった時は危険信号、、
こうなると、解決策を頭の中でぐるぐる巡らせているわけで。
時に別の検査方法に変えたり、場合によっては少し前の手順に戻ったりもして原因を究明していきます。
でもこの時間は楽しい時間でもあるんですよね。
「このお客様はここが原因で目の疲れが出ていたんだな」とか
「今回の眼鏡はここまでの度数なら使えそうだな」
などなど、お客様の大切な見え方の「答え」に向かっていく感じが嬉しいのです。
「本検査」を終えると、現在のお客様の眼の状態の説明をさせて頂きます。
「結果発表」の時間です。
近視とか乱視、老眼の有無などの基本的なお話に加え
「この眼鏡を掛けていれば(この処方をしていれば)数年後はこういう見え方になると思います」
「現在、0.8くらいしか視力は出ないのですが、将来的には1.0まで回復する可能性もありますよ」
など、これは一例ですが将来の大事な見え方の話や、眼の健康のためのアドバイスをすることが多いです。
これらのお話は時間のある方にはつらつらと、もちろん時間のない方には簡潔にお伝えしています。
実際はと言うと私からでなくともお客様の方から
「眼の状態ってどうなっていますか?」
「私の目、大丈夫ですかね??」
などの質問を受けて、会話で綴っていくケースがほとんどです。
ご質問頂くお気持ち、とってもよくわかります。
眼って一生付き合っていく大事な器官ですものね!
「情報の8割は眼から取り入れている」なんてよく言われていますが、やはり「見ること」はヒトにとって、とても大事な要素。
「耳をふさいで、今日一日を生活して下さい」は頑張ればなんとかいけるかもしれませんが、「目をつむって、今日一日・・・」なんて、とてもじゃないですができません。
少し話が脱線しましたが、お客様の現状の眼の詳細をお伝えした後は、今回ご所望される眼鏡の装用(仮枠)テストに移ります。
①②を終えていよいよラストの③ですね。
「遠くを見るためのメガネ」だけでなく「遠近両用メガネ」や「中近両用メガネ」「近用ワイド」「お手元用メガネ(老眼鏡)」の装用テストも③の一つです。
ここでは実際にその処方度数のテストフレームを掛けて頂き「店内を歩く」「本を読む」「パソコンを見る」など、様々なシーンに応じて実際に時間をかけてやって頂きます。
珍しいかもしれませんが、当店は「店外に出て歩いてみる」こともやって頂いています。
理由は、店内(室内空間)は目に入ってくる情報量が屋外ほど多くないため、さほど違和感を感じない方も、屋外では車などの動くものや太陽の光など、実際に眼鏡を使う状況で考えなければいけない要素が詰まっているのです。
要するに屋外では屋内で感じなかった違和感が出てくる場合も少なくありません。
経験がおありなになる方もいらっしゃると思うのですが、眼鏡を掛けて外に出た時に感じる「グッ」とくるあの感覚…
度数の微調整をし、この違和感をゼロとは言わないまでも軽減してようやく念願の処方に辿り着きます。
①→②→③とそれぞれの過程がありましたが、当店では前の眼鏡から「度数を一段階上げる、下げる」のようなその場しのぎのインスタント的な処方ではなく、将来の見え方の変遷や将来の目の健康にまで気を配った処方を心掛けています。
既に当店で検査を受けて頂いた方はこのざっくりした言い回しを「あー、あの事ね」みたいな感じで理解して頂いているかと思います。
眼鏡の処方(度数合わせ)は簡単に考えてはいけません。
「今回の処方」は「将来の正しい見え方、眼の使い方」「眼の健康」にも繋がっています!
眼鏡屋さんはお客様の「見ること」を承った責任のある仕事でもあります。
私はそれをないがしろにしないために、専門学校へ行き現時点で日本の最高の検眼技術を持っているといわれる「認定眼鏡士SSS級(=JOAオプトメトリスト)」を取得しました。
「当店でお求め頂く眼鏡がお客様の将来の〝見え方〟を守る最善の道具であるように!」
と今日も全力を注いでいます。
草々
店主 水谷
名古屋市千種区春岡通6-7
眼鏡店 ミルヒト
# 名古屋 # 千種区 # 昭和区 # 瑞穂区 # 疲れない眼鏡 # リモートワーク # 目の疲れ # 遠近両用レンズ # 検眼 #米国式21項目検査 # 両眼視機能検査 # 視力検査 # 視力測定 # 認定眼鏡士SSS級 # オプトメトリスト