私、老眼きてません

前略

     

これはミルヒトがオープンする頃(かれこれ6年前)の私の台詞です。

    

ご無沙汰しております。
水谷妻です。

なんと、最後の投稿から1年半が経過しておりました!!

その間、ご来店頂くお客様から「奥様のブログ読みました」と嬉しいお言葉を頂き、次を書かねば…と思いながらも気付けばこんなにも期間が空いてしまいました。

   

      

私の最後の投稿が『老眼鏡』のお話でしたが、今回も老眼について。

まだまだメガネの素人だった頃に勘違いしていたこと、またご接客をしていると、同様に勘違いされていらっしゃる方が多かった事象についてお話ししたいと思います。

   

   

      

皆さん、老眼というとどういった状況を想像しますか?

     

・スマホが見辛く手を伸ばして離して見る

・針に糸を通せない

・パソコン作業(エクセルの表)などで数字の見分けがつきにくい

・読書をしていると、とにかく疲れる

等々、人によって感じるポイントは様々だとは思いますが、取り合えずお手元が見にくくなったり、見えたとしても昔と比べて疲れやすかったりといった状況ですよね。

    

老眼は老化現象の一つですので、個人差はあれど誰もが年齢とともに向き合わざるを得ない現象です。

      

   

私の周りでも、40歳を過ぎる頃からチラホラ

「最近スマホの文字大きくしないと見えないわ~」

「子供の宿題見る時に困ってるの…」

「洋裁が趣味だけど、目が疲れてはかどらない」

「メニューが見辛くてランチの内容分からなかった(笑)」

などのお困り事を耳にする機会が増えました。

そのような声を耳にしなくても、友人のL〇NEのメッセージの誤字脱字が昔と比べて随分目立つようになったのは気のせいではないはずです。

    

        

ところがどうでしょう?

同年代だった私は…

   

   

手元? 

困ったことないけど!?

  

スマホ?

「文字を大きくしたことなんてないし、手を伸ばして見るだなんておばさんみたいなことやりたくないわ~」 ☜コメントA

「家で動画三昧の時はメガネ外しちゃえば余計にストレスゼロ!メガネ外すと寝っ転がって見たりもできるし最高!!」 ☜コメントB

    

とにかく手元が見辛いだなんて感じたことが皆無だったのです。

   

     

さて、この頃の私の考え、皆さんはとんでもない勘違いにお気付きでしょうか?

   

   

まず、私の目の状況をお伝えすると、左右ともに[S-4.00]弱の近視と、軽度の乱視をもっています。

それくらいの近視(近くは見えて遠くが見えない目)の私は、裸眼だと遠くは全く見えませんが手元25~35㎝の距離はとてもよく見えるのです。

すなわち、私の「コメントB」は当たり前です。

普通にスマホを見る距離がだいたい35㎝くらい、寝っ転がれば25㎝、私の裸眼視力とピッタリ!

メガネを外した状態であれば、丁度スマホの距離にピントが合うラッキーアイ(?)の持ち主だったのです!!

     

   

皆さん、ここまで書いたらもうお気付きでしょうか?

    

老眼というのは『正視』の状態で手元にピントが合い辛い状態をいうのです。

 

  

「正視」とは図のように〝目の中の屈折が正常であり、網膜に焦点を結んでいること。網膜にちょうどピントが合っている状態のこと〟を指します。

すなわち図の①②の状態。

〝老眼でない人〟とは①の状態(裸眼であろうとメガネやコンタクトで矯正していようと、遠くが1.0以上見えている状態)で②もできる人のことを言うのです。

      
人は老いてくるとどなたもほぼ平等に①、もしくは②のパフォーマンスが若い頃に比べて落ちてきてしまいます。

もし40歳以上の方で〝裸眼でどちらもできる人〟は素晴らしい目の持ち主ですね!

ちなみにミルヒトの店主は乱視が強くメガネ無しでは①②どちらもできない、目が良いとは言えないグループです。

  

ある程度のご年齢のお客様の中にも時々いらっしゃるのですが、裸眼で生活されており、手元も全く不自由ないという方。

「私、老眼は全くないんです。ほら見える!」とスマホを30~40㎝の距離でスイスイ操作されます。

しかし実際に検査をしてみると、やはり遠方ははっきりと見えていない未矯正の状態でした。(裸眼で視力0.5くらい)

試しに遠くがクリアに見える(=正視①の状態)度数をセットした仮枠をかけて頂くと…

「遠くが気持ちよく見える!でも近くはナニコレ、、、」

遠くは見えるけど、やはりスマホや本の文字が見辛く距離を離したくなる…お年相応の老眼でした。

   仮枠☟   

   

    

となると…

気付かれた方はいらっしゃるでしょうか?

私の「コメントA」、メガネをかけた状態でスマホが問題なく見えているのっておかしいと思いませんか?

40歳過ぎて老眼も少しづず入ってきているだろうに、遠方用の近視メガネをかけてどうして手元の見え方に全くストレスがなかったのか。

   

実はこれには処方をする検眼士のテクニックが詰まっているのでした☟

      

  

      

ご機嫌に「私は老眼じゃない」「おばさんみたいに手を伸ばしてスマホを見たくない」とは言っていましたが、ごめんなさい、私の眼も例外なくすっかりおばさんなのでした。(悲)

   

     

    

とは言えそれから時間が経ち、当然老眼度数も進んできている今、単に遠方度数を多少弱くするくらいでは、いよいよ対処できなくなってきました。

そろそろ遠近両用レンズの出番でしょうか…

はたまた仕事用に中近両用レンズの方が使いやすいのかな?

    

1年半前のブログでも抗っていましたが、まだ抗っている私を皆さんはどう思うでしょうか。

「メガネ屋なんだからさっさとチャレンジしたら?」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。
実はもちろん何度も仮枠でトライしているのです。

      

でも実際に使ってない理由は、私が極度に〝揺れ〟や〝歪み〟に弱いからなんです。

単焦点レンズと違い、累進レンズ(多焦点レンズ)は設計上どうしてもフワフワと揺れる感じが否めません。

最近のレンズ性能の良さのおかげで実は気にならないお客様の方が多いくらいなのですが、私はどうしても単焦点の見え方と比べてしまうとスッキリ感がなく勇気が出ないのです。

      

でもこれも時間の問題かと。

すなわちこの先、老眼が進めばそんなことも言ってられなくなります。

フワフワ感より手元の見易さの方が勝てば、自ずと遠近両用のメガネを手に取ることが多くなり、きっとその揺れ歪みにも慣れていくでしょう。

   

ひょっとしたらこれをお読みになられている方の中にも同じように躊躇されている段階の方がいらっしゃるかもしれませんので一つ追記しておくと、


是非、一度試して頂きたいのです!

「昔、チャレンジしたけど無理でした」
「他のメガネ屋さんでダメだったから…」
と仰るお客様は多いですが、検眼士の検眼力と技術と引き出しの多さで使えるようになるお姿をたくさん見ています。

私のようにまだ弱度の老眼ではなく、ある程度、老眼度数が進んでいれば上記の理由、フワフワ感の気持ち悪さより、見え易くなる気持ちよさの方が勝つので尚更です。

人それぞれ感じ方は千差万別ですし、無理であれば手元を見易くする方法は他にもあります。

単に「遠近両用レンズは使いにくい」という世間の噂に流されず、是非一度お試し頂けたらと思います。

    

ちなみに…

現代の遠近両用レンズは私たちのおじいちゃんおばあちゃんが使っていたような小窓付き(バイフォーカルレンズ)ではなく、他人から見て決して分からないシームレスな、境目のないレンズですので、それもご安心下さいね。

似合うお洒落なフレームに、人から見て分からない遠近両用レンズをセットして、快適なメガネライフを送っていただきたいものです。

     

   ☟昔の小窓(境目)のあるバイフォーカルレンズ

 

   

色々書きましたが、そんな私も実は急を要しています。

推しの除隊が近付き、猛スピードでアプリを使った韓国語の勉強に励んでいる今日この頃。

ハングルの読み方から始まったのですが、レベルが上がり⤴、とうとうスピーキング力チェックの段階に。

いつものようにスマホを30㎝の距離でハングル文字を見ながら声に出すのですが、ちょっと遠くて私の声に反応してくれない…

スマホのマイクを口元に持っていこうとすると約15㎝の距離。
今度は老眼で文字が見えない!

 

もっと大きな声出せばいいですよね?

いやいや、下手だから恥ずかしいったらありゃしない。(誰も聞いてないんですけど)

    

文章覚えて文字を見ずに話せばいいですよね?

…難しくてなかなか覚えれません(悲)

   

そんなこんなで30㎝と15㎝を何度も何度も行き来し、スマホを近付けたり遠ざけたりしながら学習している時、「そろそろ遠近両用が必要かな…」と思うわけです。

   

      

皆さま毎度申し訳ありませんが、必ずご報告いたしますので
『水谷妻、遠近両用レンズ初挑戦したよ』
の回まで、今しばらくお待ち下さいませ。

  

草々

水谷(妻)

  

名古屋市千種区春岡通6-7

眼鏡店ミルヒト

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