前略
早いもので今年もあと僅か...
ご来店頂いた皆さま、このブログを読んで頂いている皆さま、今年もありがとうございました。
楽しみにして下さっていらっしゃる方には、妻ともども、年々、綴るペースが遅くなっており申し訳ございません。
決して怠けているわけではなく、店頭でのご案内が日々お陰様で充実しており、綴れない状況です。
来年はもう少しペースをあげることができるよう努力致しますので引き続きよろしくお願い致します。
さて今年の暮れは何をお話ししようと少し考えて、パッと思い浮かんだ『検眼機』の話題に致します。
何故か?
それは「〝手動式〟の検眼機が無くなってしまう」と今年、一部の眼鏡屋さんの間で話題となったため。(手動式検眼機☟)
検眼機には大きく分けて「手動式」と「自動式(電動式)」があります。
最近では「リモート(遠隔)操作」のできる検眼機なんかも出てきています。
自動式☟
それぞれ一長一短はあるのですが今や主流の「自動式」はボタンで操作が可能ですので、スピーディーに、かつ検査の流れを止めることなく行えます。
また視力検査の一連のプログラムがセットされているので、操作方法さえしっかり覚えていれば“一定の”処方が可能となります。
対して「手動式」。
ボタンはないのでダイヤル等を自身の手でガチャガチャ回さないといけません。
当然のことながら検査手順のサポートは何もありません。
頼れるのは自分の知識のみ。
もはや当店を含め、使用している眼鏡店はかなりの少数派。
当然、市場の流れで製造されなくなるのもわかります。
では、なぜその少数の眼鏡店が「手動式」にこだわるのか?
「昔から使っていて慣れているから」「電動式に比べてお値打ちだから」と答える眼鏡屋さんもひょっとするといらっしゃるかもしれませんが、私の理由はそうではありません。
では何故か?
それは当店の検査方法の主としている
「〝米国式21項目検査〟との親和性が極めて高いから」
に尽きます。
この検査方法は主に視力を測る「屈折検査」と両目のチームワークを測る「両眼視機能検査」を高い精度で実現できます。
手順を覚えているのはもちろん、21の検査項目の一つ一つを「何のためにやっているのか」を分かっていればの話ですが。
米国式21項目検査はお客様一人一人の「視力」はもちろん、「どのような見方をして、どのような眼の性質をしているのか」がわかる検査方法。
頭の片隅に置いて頂けると幸いです。
話は少し飛びましたが、その「米国式21項目検査」と「手動式」の検眼機、
なぜ相性が良いのかの話題に戻ります。
①一つは、検査の組み合わせが自身のオリジナルで組み立てることができること。
例えば見え方で困っていらっしゃる方の眼を診させていただく時、乱視検査を始め、順番を入れ替えてやってみたいとか、もう一度「赤と緑を見せる検査に戻って確かめたい」などと思った時、容易に戻ることができます。
②もう一つはロータリープリズムの存在。
両眼のダイヤルがストレスなく動かせるので、お客様にも負担をかけることなく、斜位量や輻輳力、解散力をより精度高く測ることができます。
③三つ目は、これは私だけの感覚なのかもしれませんがお客様との“間”を感じることができること。
こちらの問いかけに答えるまでに時間を要す方、サッと答えられる方...
検査をしているとお客様には各々の答えるペースがあり、答え方も異なります。
その“空気感”がより感じやすいのが「手動式」にはあると実感しております。
大袈裟にいうと度数処方にそのお客様の「両目の使い方」や「見方のクセ」を乗せられることはもちろん「その方の性格」まで乗せられるイメージとでも言うのでしょうか。
私も数年ですが使っていた「自動式」との差異をこのあたりに感じているのであります。
この話題で一つ、先日、興味深いお話がありました。
今年の夏に関西方面で新規OPENしたとあるお店。
店主さんが眼鏡学校の私の後輩でもある眼鏡専門店です。
面識もありましたので開業するにあたり色々と相談にのっていました。
そんなある日、
「水谷さん、困りました!手動式の検眼機が手に入らないかもしれないんです!!どこか伝手はありませんか!?」と。
先に記した販売終了のタイミングと重なってしまったんです、、、
しかしそのあと、割とすぐに彼から
「無事、見つかりました!お世話掛けました!!」
と嬉しい報告が。
「なぜ手動式にこだわるのか」細かくは話していませんが、おそらく彼も同じ「米国式21項目検査」の使い手として、先の①②③のような思いがあったから「手動式」にこだわったのではないかと予想できます。
実際、メーカーさんによると既に製造はしていないのですが「メンテナンスはまだ可能」とのことですので暫くは大丈夫そうと一安心。
しかし、なくなってしまう心構えはしておかないといけないですよね。
自動車のギアチェンジの「ミッション」と「オートマ」
私の好きなロードバイクの変速機の「機械式」と「電動式」
などなど、昨今のアナログタイプの衰退...
今回の眼鏡業界の検眼機と同様にどの業界でもこの波は来ています。
私の感覚ですがロードバイクの場合「マシンと会話している感」が電動式より機械式には確実にある気がしています。
おそらくミッション車に乗っているドライバーさんも同じ感覚なのではないでしょうか?
「デジタル化」「電動化」「自動化」が進む世の中。
眼鏡業界に携わる者として、検眼機に関しては憂いもありますが、来年以降もヒトの眼を検査する上で世界的に“最も正しい”とされる検査方法を「手動式」検眼機と共に、メンテナンスができる限り続けていこうと思っています。
当店もお陰様で来年、5周年を迎えることができます。
当店の検査方法、技術を信頼して頂いているお客様も年々増え、嬉しい限り。
遠く用、お手元用、遠近両用、中近両用など複数お作り頂き、ファンになって頂いている方々には感謝しかございません。
今後も開店当初と変わらぬ「熱意」と「技術」でその期待に応えていけたらと思っています。
当店の掲げる眼鏡における二大要素
・ファッション的要素
・見え方的要素
暮れのこのブログでは毎年、後者の話題にばかりなっていますが、もちろん「ファッションにおける眼鏡」も大好きですので、こちらでも記さないといけませんね。
「ファッション的要素」のお話も記したいことは幾つかあるのですが、来年のお楽しみにして頂けたら幸いです。
ご存知の方もいらっしゃると思うのですが、商品情報・入荷情報などはSNSで発信しておりますので、宜しければご覧になって頂けたらと思います。
フォローもして頂けたら、なお嬉しいです。
(以下2つとも投稿内容は同じです)
インスタグラム☟
https://www.instagram.com/miruhito_opticalshop/
フェイスブック☟
https://www.facebook.com/miruhito.opticalshop
最後にもう一つ。
来年から店休日を少し増やします。
現在の「毎週水曜と第三火曜」に加え、「第一火曜」も店休日とさせて頂きます。
そして「ご予約優先制」と「店内お二組様まで」はご来店頂いたお客様が安心してご利用頂けるよう引き続き継続させて頂きます。
当店の掲げる「本当の眼鏡」のクオリティーを維持していくための「店休日の増加」や「ご予約優先制」となりますのでご理解頂けると幸いです。
ご予約はお電話やメールでお気軽にご連絡下さいませ。
店休日は当店のホームページやSNSでも記しますのでご確認頂けたらと思います。
さて今年も好きなアーティストの一つでもあるMr.Childrenのナンバーで締めたいと思います。
「HAPPY SONG」
決して曲名どおりでない桜井さんらしいシニカルな歌詞が心に沁みます。
今年も皆さんいろいろあったかと思います。
この歌詞の様に良いこと、嫌なこと、今日の嬉しかったこと、昨日の悲しかったこと…
そんな全てを引き連れて、来年も日々、前進していけたらイイですね。
宜しければ一緒に聴いて下さい。
元気、出ます♪
2024年も引き続き
[似合うメガネフレーム選び→両眼視機能検査(米国式21項目検査)による眼の精査→丁寧なフィッティング(調整)、そして眼鏡加工]をぶれずに、時間をかけて進めていきます。
「似合うメガネがわからない…」「見え方(視力)に悩んでいる…」
当店のご来店理由のベスト2を筆頭に、皆様の眼鏡に対するお困り事の解決に邁進致します。
良いお年をお迎えください。
草々
店主 水谷
名古屋市千種区春岡通6-7
眼鏡店 ミルヒト
【年末年始の営業日のお知らせ】
12/30(土) AM10:30~PM5:00 まで営業
12/31(日) ~ 1/3(水) お休み
1/4(木) ~ 通常営業
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