前略
昨今の状況から、おうち時間が長くなった今日この頃。
スマートフォンやタブレット、パソコンと向き合う時間も必然と長くなっているのではないでしょうか。
もちろんコロナ禍とは関係なく、そのようなデジタル機器を使用する環境はここ何年かで急激に多くなってきましたよね。
それに付随するかのように「ブルーライトカットレンズ」という目の健康を意識したレンズが各レンズメーカーさんから発表されました。
よく目にするようになってからは10年くらい経ちますかね。
現在もこの手のレンズは派生商品も含めて、デビューし続けています。
バリエーションが多くなりすぎて、眼鏡屋さんですら把握できていないのが現状ではないかと思います。
しかしこれだけ出続けているということは、デジタル機器と向き合う人、お仕事や趣味も含めて終日パソコンを使う方が多数を占める世の中になり、需要があることの証拠に他なりません。
では数多く種類がある中、あなたにとって「どのブルーライトカットレンズが良いのでしょう?」
これは正直言って分かりません、、、
感じ方には個人差があるため、各レンズメーカーさんのサンプルを実際にお試し頂き体感して頂く以外判断方法はないと思っています。
当店にも各種ご用意しておりますので、ご自身のスマートフォンや当店のパソコンをご覧になって頂き〝しっくりくるもの〟〝目が楽になるもの〟をお選び頂けたら幸いです。
さて、ここからが本題!
今回の「前略ミルヒトより」はそんな目の健康を意識したデジタル機器用レンズ(=ブルーライトカットレンズ)の機能面のお話ではなく〝その前の段階〟のお話をしていきたいと思います。
記そうと思った理由は、何人かのお客様が
「ここのところパソコン、スマホで目を酷使しているせいかとても目が疲れます、、、。
数か月前、試しにブルーライトカットレンズの眼鏡を購入したのですが、幾分楽になった気はするものの、疲れは軽減されていません。」
こんなご相談を頂くことが多くなってきたから。
ブルーライトカットシリーズなどのレンズの種類で目の疲れが軽減されるに越したことはありません。
しかしこのお客様のように現実はちょっと違う気がします。
そもそもブルーライトというのはただの「青色をした光」です。
ミルヒトでは必要以上に警戒する光ではないと考えています。
確かに青い光は紫外線を悪い〝親分〟とすると、その親分を取り巻く〝子分〟のような存在。
波長で言うと短波長領域の光ですので人間にとって有害なグループであることに違いはありません。
また短波長だけにチラチラと散乱する光でもあるので、それを一定量でもカットしてあげると、コントラストアップにも繋がり目が楽になることは事実です。
しかし実際は
「ブルーライトカットタイプのレンズを選んで、一瞬は目が楽になった気がするけどPC画面を長時間見続けているとまだ目が疲れるんだよな、、、」
このようなお客様が多いのも事実。
疲れの原因….
誰しもお分かりかとは思うのですが、ここで疑うべきは単純にブルーライトカット云々の効果ではなく、その眼鏡の処方度数ではないかと。
もしもその処方が必要以上にピント合わせをしなければいけない度数であれば当然、目は疲れてしまいますよね。
「前略ミルヒトより」でも度々お伝えしている眼鏡度数の〝過矯正〟という状態です。
調節力に余裕のあるお若い方ならまだしも、老眼を感じ始める世代(40歳以上)であればなおさらこの〝過矯正〟はリスク以外の何物でもありません。
少し前の「前略ミルヒトより」で関連してくる内容を記していますのでよろしければご一読下さい☟
この記事の内容のようにパソコンやタブレット、スマホを見るときは「ピント調節筋」が頑張っているんですよね!
あともう一つ見逃していけないのは〝寄り目〟の力。
先の「ピント調節力」とは異なる「視線合わせの力」です。
こちらは眼の検査において意外とないがしろにされている部分です。
視線合わせ…
専門用語で言うと「輻輳力」と言い、
「両目の視線を、目標(パソコンなどの文字)に合わせ続ける力」
のこと。
この「二つの力」がバランスよく働いて初めてヒトは手元を快適に見ることができます。
「適切な度数処方をした眼鏡でこの土台となる部分を整えることが疲れを軽減する最短距離と言える」と当店は考えます。
ブルーライトへの対策はこの次の段階で充分かと。
そこでパソコン作業に代表とされる「近方作業を快適に行いたい」のであれば、まずは先に出た二つの力のチェックです。
もとい!
結局、この「二つの力」も適切な遠方の処方度数(=完全矯正値)が導き出されて初めて正確なデータが分かりますので、結局は目の「全ての力」のチェックですね(笑)
このチェック、当然のことながらスピーディーな検査では分かりません。
正確な検査でまずベースとなる「遠方の度数」(=完全矯正値)を導き出してから
二つの力「ピント調節力」「寄り目力」を調べていくのです。
ちょっと専門的な語句も出てきましたので、ここで一回、整理します。
もしあなたが
①「パソコンを中心とした手元の作業を苦にしていらっしゃり〝ブルーライトカットレンズ〟を使ってみたけど効果はない気がする」
最近、CMや雑誌で話題になっている「軽めの遠近両用レンズ」に置き換えても、そのままあてはまります。
これは〝リラックスレンズ〟とか、〝疲れ目世代のためのレンズ〟など言い方を変えていくつかあります。
置き換えるとこうですね ↓
②「パソコンを中心とした手元の作業を苦にしていらっしゃり〝リラックスレンズ〟を使ってみたけど効果はない気がする」
①②のような状況であれば、一度その原因をしっかりと調べても良いかもしれません。
単なる視力とは異なる、手元を見る上で必要な上記の「二つの力」を含めた〝視覚のチェック〟をして、まずは土台となる眼鏡度数を整える…
このハード面を解決してはじめて「ブルーライトカットコート」や「リラックスレンズ」といったソフト面が活きてきます。
私は野球が好きですので言い換えるなら
「守備が上手くなりたいので品質の良いグローブを購入したが一向に難しい打球が捕れない、、、」
お分かりかと思うのですが、やはり難しいゴロをさばくには基本的な動作や身体作りがなってないとダメですよね。
要するに眼のメカニズムが正常に機能していないと、いくらレンズの性能を上げたところで、限界があるわけでして…
もちろん正常化した目にクオリティーの高いレンズが加われば、それはもう鬼に金棒です!
正しい処方の眼鏡は〝視覚〟を整えてくれます。
あなたが手元の作業をするうえで、ピント合わせも助けてくれますし、視線合わせも助けてくれる道具にもなり得ます。
眼鏡には単に視力を出すためだけの道具ではない潜在能力が秘められています。
ミルヒトでは検査のお時間は頂きますが、単なる遠方視力や近方視力に留まらない〝視覚のチェック〟においてまでしっかりと診させて頂きます。
〝眼鏡の潜在能力〟
気になる方はご用命頂ければ幸いです。
草々
店主 水谷
名古屋市千種区春岡通6-7
眼鏡店 ミルヒト
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パソコン用眼鏡について悩んでいます。
現在の状況は、
①0.1以下の近視と老眼
②会社ではコンタクトレンズで1日中パソコン作業
③自宅・休日は眼鏡
コンタクトレンズは左目で遠く、右目で近くを見る仕様で遠近に対応しています。
しかし、近頃は午前中には目が疲れてパソコンと手元の書類にピントがあいません。
近視用のコンタクトレンズに替えて手元とパソコンにピントのあう眼鏡(中近?)をした方が良いのでしょうか?
目の見え方が悪いと仕事も遊びも意欲が持てなくて困っています
アドバイスをお願いします
いとまき様
コメントありがとうございます。
コンタクトをモノビジョン(片眼でそれぞれ遠方、近方を見ている状態)仕様でやられているのですね。
検査をしてみないと何とも言えないのですが、おっしゃるように近視用のコンタクトに変えて、その上から眼鏡(中近両用レンズ)にされると良いかもしれません。
もしくは近視の量にもよるのですが、コンタクトはしないで、直接、眼鏡のみでも良いかもしれないですね。
上記のような処方でスムーズに行けばベストなのですが、モノビジョンの状態に脳が慣れていると一筋縄では行かず、処方に工夫が必要になってきます。
現在、両眼のピント調節力がどれくらい残っているのかも鍵になるでしょう。
コンタクトレンズでモノビジョンにされた経緯も気になるところですが、もし宜しければご来店頂きご相談下さい。
店主