インディビデュアルデビュー(個人的感想)

前略

       

久しぶりの更新になってしまいました。水谷妻です。

今回は、昨年の夏から今年の春にかけて作成した自分用の新しいメガネの中で、それまでに使用したことのなかったレンズの種類についてお話ししたいと思います。

      

タイトルにありますインディビデュアル/インディビジュアル(individual)、

日本語に訳すと『個々の、各個の、個人的な、特有の』といった意味の形容詞です。

    

メガネのレンズにおいて『個々の』とは何事かとお思いの方も多いでしょう。

実は私もそうでした。

このお店がオープンする際、主人が作ったレンズ価格表の中には既に「オーダーメイド」という言葉があったのですが、それに全く気付いていませんでした…

    

これを読んで下さっている多くの〝メガネの達人〟の方々には「何を今さら」と思われてしまうかもしれませんが、私と同じように初めて聞く方もいらっしゃると思いますので一緒に学んでいきましょう!

メガネレンズにおけるインディビデュアル、

これは洋服に例えるとよく分かるかもしれません。

    

私自身はなかなかご縁がありませんでしたが、スーツをよく着られる男性方はご経験があるでしょうか。

『オーダーメイドスーツ』や『オーダーメイドシャツ』。

好きな生地を選び、ご自身の身体に合うよう採寸し、ぴったりのサイズの自分だけのオリジナルな洋服にするあれです。

     

実は〝メガネレンズ〟においてもその世界が存在するのです。

   

では、生地を選んで採寸って??

    

これが私には想像できなかった~(笑)

全く未知の世界でした。

    

そもそもレンズって違いあるの?

選ぶほど種類あるの?

     

   

      

今じゃ分かります。

レンズメーカーさんの血のにじむような努力、光学技術の進歩がどれだけすごいか。

視力を出す道具としてのメガネ、

眼の機能を助け、より快適な視界を提供するメガネ、

その最高峰を突き詰める為にレンズメーカーさんは日々研究し、新たなレンズ設計を生み出しています。

   

まずその「レンズ設計」が洋服で言う生地にあたります。


例えばプラダやグッチなどのハイブランドで使用される洋服の生地はイタリア製の高級生地でしょう。
肌への当たりや感触、軽さなどお値打ちな洋服とは異なります。

メガネのレンズにおいても同様に、レンズの設計が違えば見え方の快適さが異なるのです。

      

   

そして、採寸。   

こちらは実際にお使いになるメガネをかけて頂き、

1 メガネフレームの傾斜角

2 目とレンズの距離

を計測、

そしてもう一つ、メガネ単体の状態で

3 メガネフレームのそり角

の合計3つの要素を測るのです。

       

   

人間の顔は人それぞれ大きさや長さや彫りの深さも違います。
そこにまた、大きさや形の異なるメガネフレームをかける...
当然、これら3つの要素は各人で異なってきます。

それらの数値を計測してレンズメーカーさんにお伝えすることにより、度数や設計以外のインディビデュアルな情報が加わり、その人の為だけの完全にオーダーメイドなレンズが出来上がるのです。

    

    

  

インディビデュアルレンズの種類や設計の細かい説明はさておき、ここでは私の率直な感想を述べたいと思います。

      

     

一言で言うならば、

『かけた瞬間、スッキリくっきりはっきりパキっと』

です。

            

違和感ゼロ。

透明度が高いとでも言いましょうか…

目をキョロキョロさせてもひずんだり歪んだりすることがなく、なんだか明るい気がする。

語彙が乏しくて申し訳ないのですが、とにかくメガネをかけた時に感じる「裸眼と違う感じ」が少ないような気がします。

以前の記事【肉と骨】内で、私が出来上がったメガネを初めてかけた時に「度数間違ってない?」と思うほどフワフワして見づらかったエピソードを記しましたが、そんな事は皆無。

インディビデュアルレンズの良さはこれ以上でも以下でもなく、とにかくレンズを通した視界にストレスが少ないことだと思います。

    

    

包み隠さずデメリットも述べさせて頂くと、

メガネのかけ位置が変わるとパフォーマンスが落ちます。

私は特に揺れやゆがみに弱いので、フィッティング状態が悪くなるとフワッとした感じになり不快感を覚えます。

当然ですよね。かけ位置を測定してレンズをオーダーしている訳ですから、その位置からずれれば見え方も変わる訳です。

逆に言えば、メガネがずれていたりフィッティング状態が良くないことが視界の違和感から分かるということですね。

私は勤務先がメガネ屋ですのですぐにプロの手でかけ心地を直してもらえますが、早急に対処できない場合はストレスな状態が続くという意味でデメリットだと思います。

そういった意味では、インディビデュアルレンズをセットするのであれば、きちんとかけ心地の調整ができるいいメガネフレームをお選び頂く事は大切なのではないかと思います。(参照:【肉と骨】)

        

ミルヒト 調整 フィッティング風景

     

ちなみに私が今回使用したレンズはNikonさんのシーマックス(オーダーメイド両面非球面レンズ)と、HOYAさんのRFI(オーダーメイド内面非球面レンズ)の2種類です。

           

・・・が、

ごめんなさい、

この2社のメーカーさんのインディビデュアルレンズの特性の違いは私には分かりませんでした。

もっとも片方(Nikonさんの方)は調光レンズにしたので、余計に分かりにくかったのかもしれませんね。

(「調光レンズって?」という方は少し前に記した〝前略ミルヒトより〟をご参考にして下さい。)

各メーカーさんが独自の研究によって開発されたレンズですので、当然その特性もそれぞれあるはずです。

これは私が、いずれ主人のように遠近両用レンズを使うことになった時に他メーカーさんのものも含めてじっくり検証したいと思います。

上記の通り私は揺れやゆがみに弱いので、遠近両用メガネが使えるのか不安でいっぱいですが…(泣)このオーダーメイド、インディビデュアルレンズの力でなんとか乗り越えられればと期待しております!

    

それからもう一つ特筆すべきは、

どんなに素晴らしいレンズであったとしても正しい度数処方をしなければ意味がないという事です!

このブログをシリーズでお読み頂いている皆様はもうお分かりかと思いますが、メガネ作成においては何よりも『しっかりした検査が大事』なのです。

     

    

名古屋 めがね 検査

      

     

以上がインディビデュアルレンズに対する私の個人的感想です。

実際に使われたことのある方々、是非率直なご感想をお聞かせ下さい。

そんなレンズがあるんだと初めて知って頂いた方にとって少しでも理解が深まる手助けになればと思います。

ミルヒト店頭では店主がより詳しくご説明させて頂きますので、ご興味があればお問合せ下さい。

     

草々

水谷(妻)

名古屋市千種区春岡通6-7
眼鏡店 ミルヒト

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